【劇団インタビュー】人形劇団ひとみ座へ「ごきげんなすてご」の見どころを聞きに
- tachikawakodomogek
- 11月6日
- 読了時間: 4分
更新日:11月12日
忙しい毎日に、親子でほっとできる“心のごきげんリセット”
今回、立川子ども劇場が公演を依頼し、11月16日に立川市さかえ会館で上演されるのは、いとうひろしさん原作の絵本『ごきげんなすてご』(徳間書店刊)の人形劇です。
この公演を楽しみにしている子どもたちに、もっともっと『ごきげんなすてご』を楽しんでもらいたい――そんな思いから、人形劇団ひとみ座の制作部田坂さんにお話を伺いました。
人形劇団ひとみ座
年間約700回の人形劇を公演し、約11万2千人の児童を含む13万人以上の観客を集めるなど現在も根強い人気を誇る「人形劇団ひとみ座」。
ひとみ座の名が広く知れ渡るようになったのは1964年。NHKで放送が始まった「ひょっこりひょうたん島」で人形の制作や操作などを担当したのが始まりです。

1965年11月から川崎市に拠点を構え児童向けから大人向けまで幅広い作品を今もつくり続けています。
小さな舞台に広がる大きな世界
「ごきげんなすてご」は、ひとみ座の中でも特に人気の高い作品。小規模ながらも濃密な芝居で観る人を魅了します。
ここまで人気があるのはなぜなのかを聞きました。
「原作はいとうひろしさんの絵本。
姉と弟、そして不思議な猿との関係を通して『自分の居場所』を見つめる物語です。
3人の俳優が体力と経験を総動員して挑む舞台は、原作者のいとうさんからも「面白い!」と太鼓判をもらいました」
いろんな人に見てもらいたいから、キャストを変えて挑戦するひとみ座スタイル。
人形劇「ごきげんなすてご」を演じる3人のメンバー自身が楽しんで、互いに信頼し合いながら息の合った舞台づくりをしているそうです。

脚本も3人の個性を活かしたセリフを取り入れ、まさに「3人にしかできない作品」に仕上がっています。絵本の物語の根っこになるものはそのままに、脚本と演出の力が存分に発揮されています。

「物語は兄弟がいる子どもだけではなく、本当は“ひとりぼっちを知っている”すべての子どもに届けたい。お父さん、お母さんもぐっとくるものがあると思いますよ」と田坂さん。忙しい毎日に、親子でほっとできる“ごきげんリセット”が叶う作品です。
世代を超えて、心に響くテーマが静かに流れています。
“今のチームだからこそ”の表現を大切に
ひとみ座の強みは、作品を“そのまま再現する”だけではなく、今このメンバーだからこそ生まれる“表現を大切に”しているということ。
長年の信頼関係と、新しい出会いの化学反応が、舞台をより深く、あたたかくしています。

話は自然と、劇団の歴史へ。
「人形劇団ひとみ座は、戦後すぐの1948年に鎌倉で生まれたんです。最初は若者が『おもしろそうだからやってみよう』と集まったのが始まり。だから最初からリーダーもいない“みんなでつくる劇団”なんですよ」
今もその精神は変わらず、一人ひとりの『やりたい!』から新しい作品が生まれます。
最近の企画会議ではなんと14本ものアイデアが集まったとか。
「言いやすい空気があるんです。若い人が伸びる土壌があるのが、ひとみ座のいいところですね」と田坂さんは目を細めます。
見学の最後に案内してくださったアトリエでは、人形や小道具が並び舞台の空気がそのまま残っていました。

「ここからまた、新しい物語が生まれていくんですよ」と田坂さん。 ひとみ座の温かいチームワークと創造のエネルギーは、これからも多くの子どもたちと家族に笑顔を届けてくれそうです。

『ごきげんなすてご』は、きっと観る人の心にそっとあかりを灯します。親子で、人形たちの息づかいを感じてみませんか?
きっととびっきりな“ごきげん”な気持ちで帰れるはずです。
お待ちしています!
日時 2025年11月16日(日) 開演13:00(受付開始12:40)
会場 さかえ会館集会室(立川市栄町4-6-2)
アクセス 多摩モノレール「立飛」駅より徒歩8分
上演時間 45分
対象 幼児〜
チケット料金 一般 親子1組(2名)3,000円(税込)/大人2,000円(税込)/子ども(3〜18歳)1,500円(税込)
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